最近ではもう飽和して減ったのかと思っていたのですが、まだまだネットワークビジネス依存者はいるようですね。
つい先日、完全に数年前に見たことのあるネットワークビジネス依存者そのもののような人物と出会いました。
きっかけは、3年ぶりに連絡してきたエステサロンを経営している知り合いに「繋がり作りたい人たちとの飲み会があるから来ない?」と誘われたから。
彼の属性的にビジネス活動している人たちが来ると勝手に解釈した僕は、久しぶりだし仕事終わりに行ってみることにしたわけです。
ただの合コンでした。
普通に騙されたわけですが、まったく予想していなかったわけではなかったので、仕方ないから少し付き合ってあげることにしたんです。
3:3の「繋がりを作りたい人たちとの飲み会」だったのですが、そこに参加していた男性の一人がネットワークビジネス依存者だったわけです。
正直合コンとか時間の無駄でしかないという僕の考えを伝えると、彼は僕に言いました。
「あぁ、まだそのレベルなんだ」
彼は全ての繋がりを金に変えようという考えなのでしょう。
彼の目的は女性に美容と健康の知識を教えて、自分にあった商品を見つけてもらうことではなく、誰でも良いから商品を買わせて利益を得ることというわけです。
こういった考えが定着してしまいがちなのが、ネットワークビジネスの怖いところです。
では、いまだに世の中にはびこるネットワークビジネスについて、詳しく見ていきましょう。
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ネットワークビジネスとは
あなたは「マルチ商法」という言葉を聞いて、どのような印象を持ちますか?
- ネズミ講
- 胡散臭い
- 押し売り
- 詐欺集団
- 違法
このような言葉を思い浮かべてしまう理由としては、ネットワークビジネスが日本に普及し始めた1970年代に悪徳マルチと呼ばれる押し売りなどの活動をする人たちが問題になったという点にあります。
いわゆる、商品販売を目的とせず、金品の受け渡しのみを目的としたネズミ講というやつです。
現在、ネズミ講は無限連鎖講(ピラミッド・スキーム)と呼ばれる違法行為ですが、当初はまだ法律の整備もされておらず、やりたい放題だったわけですね。
無限連鎖講防止法が1979年に施行されたことにより、ネットワークビジネスの問題は落ち着きましたが、未だにネズミ講まがいの手法で活動を行っている企業はあるようです。
ネズミ講の禁止により、今では金品ではなく商品販売を目的とした「マルチ商法(連鎖販売取引)」が普及しています。
昨今では、MLM(マルチレベルマーケティング)と呼ばれる形態を取っている企業が目立ちますが、MLMもマルチ商法です。
ちょっとカッコイイ表現をしてマルチ商法とは別物のような印象を持つかもしれませんが、ただのマルチ商法なので勘違いしないように気をつけましょう。
商品の価値に対して、販売価格が著しく高いものはねずみ講と判断される場合があるようですので、表面上はMLMとうたっていても、ネズミ講と判断される可能性があるので注意が必要です。
ネットワークビジネス依存者の特徴
ネットワークビジネスではアムウェイが有名ですが、僕が関わったのはニュースキンという企業です。
ニュースキンでは、ディストリビューター(卸売業者)と呼ばれる人たちが、広告代わりとなって商品を訴求して回っています。
また、ディストリビューターにはいくつかのグループが存在しており、そのうちのひとつのグループが開催しているセミナーに参加したことがあります。
なかなか興味深いマーケティング手法や教育方法を取り入れていて、とても勉強させてもらいました。
しかし、僕が実際にやるかどうかとなったときに「やらない」という結論に至ったわけです。
なぜなら、彼らは自ら価値を生み出しているわけではないにもかかわらず、まるで自分たちがすごい存在であるかのような思想を持っていたから。
セミナーでは哲学的な話なども取り入れていましたが、すべて僕が本で読んだことのある二番煎じの内容ばかり。
彼らは既にある商品の価値を広めているだけであって、コンテンツを作成しているわけでもなんでもないのです。
一部、美容や健康に関する栄養素や理屈を独自でリサーチしている人たちがいましたが、大半は売ることだけを目的とした何の知識も持たない人たちでした。
単純に彼らからは「成長しよう」という意思を感じなかった。
今回、僕はオフラインでの繋がりを作りたいという気持ちをまんまと逆手に取られて騙されたわけですが、彼らにとってのオフラインは集客の場なのです。
僕は今のところオフラインで集客をする気はありません。
下心満載の上辺だけの付き合いに使ってる時間なんてないですからね。
なによりそんな時間はつまらないし、苦痛ですよね。
なぜ金払って美味しいご飯を食べに行ってるのに、わざわざつまらない時間を過ごさなくちゃいけないのか。
しかし、彼らには「費用対効果」「機会費用」という概念がまったくないようです。
彼らの頭の中は「稼ぐ」のみ。
「効率的かつ継続的に稼ぐ」という思考がある人はほとんどいません。
その企業の商品を売って稼ぐことだけを考えていて、「自分がやっているビジネスのひとつ」という考え方ができない。
結局全てにおいて受け身なんです。
クレクレというばかりで何も与えようとはしない。
こういう人に知識を与える必要はありません。
多くの場合時間の無駄だし、なんのベネフィットを得ることもできないでしょう。
放っておくのが一番です。
ネットワークビジネスのメリット
まず、ネットワークビジネスではネットビジネスと違い、最初から仲間がいる場合が多いです。
互いに知識を共有したり、販売の方針を決めたり、製品知識に関する勉強会などをやっている人たちもいるようですね。
また、ネットワークビジネスは成約させてしまえばいいだけの仕事なので、自分で商品を送ったり、在庫を管理したりする必要がありません。
アフィリエイト(成果報酬型)広告と同じですね。
人間のアフィリエイト広告です。
成果型報酬広告と呼ばれるアフィリエイトですが、アフィリエイトは自分が貼った広告のリンクから商品を買ってもらえれば、報酬は入ってきます。
アフィリエイターによってはアフターフォロー等のサービスを提供している場合もありますが、本来であれば買ってもらえればそこで終了です。
ネットワークビジネスもまったく同じで、一度購入してもらったら、あとは放置していればリピーターになった人が定期的に商品を買ってくれるので、継続的に利益を生み出すことができます。
リピーターになってくれればですが。
また、自分がビジネスを紹介した人がビジネス活動を開始した場合、その人が上げた利益の一部をもらうことができます。
このダウンと呼ばれる人を増やすことで、自分で売り上げをあげなくても、ダウンが頑張ってくれればお金が入ってくるという状況を作り出すことができます。
アフィリエイトでいう2ティアというやつです。
アフィリエイトの2ティアはあまり広がることはないですが、ネットワークビジネスではダウンが作りやすいです。
彼らが必死に仲間を作ろうとしているのは、この制度が原因でしょう。
ネットワークビジネスは人脈が多いほうが有利だと言われる由縁はここにあります。
ネットワークビジネスのデメリット
ネットワークビジネスでは多くの場合、定期的にセミナーが開催されます。
そしてそれに参加しないと仲間たちからの評判が下がるという風潮があるので、ビジネス開始初期はほぼ強制参加状態の雰囲気ができあがるのです。
もちろんセミナー参加費も取られます。
セミナーでは、自己啓発的な内容がメインです。
ネットワークビジネス活動者で「洗脳されている」と言われているのは、このためでしょう。
こういった理由から、ネットワークビジネスではリアルでの時間を取られがちになります。
また、商品を知るために自ら商品を購入したりする必要が出てくると、費用がかかりますよね。
初期費用がかからないとうたわれているものが多いですが、かなり初期費用はかかると思っておいたほうがいいでしょう。
商品を購入したり、仲間たちとカフェで打ち合わせしたり、セミナーに参加したりしていたら、交通費も含めてなんだかんだお金がかかってくるはずです。
そしてなにより、ネットワークビジネスは社会的に印象が悪い。
自分の親しい友人や家族からの風当たりは強くなるのは必至です。
ダウンに対して、友達をリスト化させて売り込みをさせるという人も少なくはないでしょう。
友達を失うと言われるのはこのためかと思います。
結論
まず第一に、ネットワークビジネス依存者とは関わらないということ。
そして、ネットワークビジネスはやりたいならやっても良いですが、本業にはしないということです。
ネットワークビジネスはお金がない人がやるビジネスではありません。
お金も時間もかかるし、成果を上げるためには地道な作業が必要です。
ドカーンと稼ぎたいなら、がっつり初期投資してプロダクトローンチ・フォーミュラでもやったほうがまだ可能性はあるでしょう。
地道に稼ぎたいなら、普通にオウンドメディアを構築してアフィリエイトに専念した方が効率的です。
やるのであれば、ネットワークビジネスは社会勉強くらいに思っておくのがベストかと思います。
なんにせよ、依存はしないように気をつけてくださいね。
以上!